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月下思想-4-月夜に白薔薇

神姫がようやっと出てきます。
前回に引き続き、白魔型考案者の東雲様のお宅より数名お借りしております。

少し弱い心の部分のお話が表に出てきます。
苦手な方は気を付けて下さい。







































































コワイ。
タスケテ。

伸ばす手は全てを壊そうとした。
私自身を壊そうとも考えた。

でも、どうして?

私は壊れたら貴方と一緒に居る事が出来ないから?

恐くて、怖くて。
身の回り、目に付くもの、全部全部。

破いて壊して。

ごめんなさい、ごめんなさい。




私が一番、壊れてしまえば良いのに―――…







































少し暗めの室内。
光、一筋。
大きなスクリーンに写し出すのは…白い髪に赤い瞳。
黒を基調にした素体と六角形を幾重に繋ぎ構成される彼女の装備。

向かい立つ相手は、翠の髪をさらりと揺らす。
紅く冷たい右眼と、重く沈んだ左眼の黄が、
ただ目前の白髪を凝視する。


「相手は、朔弥か。」
「うん。Sランクでうちの≪Garden≫一。
…で、神姫専門雑誌に引っ張りだこの人気モデル。」


≪Garden≫…
技術開発局、ならびにS.Projectの依頼を受け、
主に量産品や消耗品の製造をメインに行う部署。
誰が仕組んだか、その広大な土地とまるで花畑かと思う程に整えられた庭から、≪Garden≫と呼ばれる様になった。
端的に行ってしまえば、
アキラやノッテ、李狐がいた所。
製造をメインに行う部署であるために、
メンバーには神姫を戦いに出そうとするものが多くはないのが現状。
そんな中で唯一。
マオチャオタイプにしては珍しいのかも知れない。
冷静沈着。
近接、銃器、飛行…
どんな戦闘系でもある程度こなし着実に勝ちを重ねるSランカー。
且つ…多数ある神姫専門の雑誌にモデルとして掲載される、人気モデル。
神秘的雰囲気を醸し出す…マオチャオ。

「相変わらず…あの眼は萌えるな。」
「あはは、可愛いよね」

呑気過ぎる二人だった。

「これが、今から大体半年前の白薇の模擬バトルの映像。
下がその時のCSCの鼓動…心拍数推移のグラフだ。
…ちゃんと見てろよ」

呑気に座る二人とスクリーンを凝視する松本を見遣り、ツバサが映像を再生する。



バトルの開始の合図。

白と翠は同時に動き出す。
大きな太刀を手に大振りに攻撃を繰り出す白…白魔型、白薇。
対し素早いまるで本物の猫の様に動きかわし…
あっさりと太刀を避け、右手で白薇に小さいナイフを振る。
それを、咄嗟に肩の防具で受ける。

『…っ!』
『遅い、よ。白薇。』

瞬間、左手に握られた銃器が既に白薇を捕えて。
しかし引き金を引くより先に…

『…ぐっ、!』

朔弥が、白薇より引き剥がされる。

『甘いわよ、朔弥っ!』

真っ直ぐに朔弥に向けられた足…
蹴り離した事は一目瞭然。

心拍数には、衝撃や受けにより鼓動の乱れは少しある物の、特に大きな変化は…見られない様に見える。


画面を真剣に見詰める松本。

それを確認し、軽く舌打ち。
最後まで再生が終わる前に映像を止める。

「で、こっちが…」
「あぁーーーーッ!!!!何で止めるのツバサぁぁー!!!七希見てたのに!!」
「ぃだっ!!!お前、ちょっ、七希!!!!」

頭上の七希、憤怒。

「そうだ、私も見てたぞ!!!!何故止める!!!!」
「何故じゃねぇよ!!!」

夏希もだった。

「七希、また今度ゆっくり見せたげるから今日は我慢して?」

ユウキがトントン、と膝を叩き、七希を呼ぶ。
不満気に頬を膨らませたまま、ツバサの頭上より飛び、ユウキの膝の上へ。

「約束だよ!?絶対今度見せるんだよー?」
「わかってるよ。七希との約束は破らないよ。
夏希も、それで勘弁してよ。ね?」
「…絶対だからな。」

「お前等、バトル観賞会じゃねぇんだからなこれ。」

今日の本質はこっからなんだ、と呟くツバサの声なぞさして聞きもせず、
先程の映像が気になって仕方無い様子の七希。
それもそうだ。
七希は強者を求めている。
Sランクの朔弥に興味が出ない筈が無い。



聞く耳等持たないだろうと諦めたツバサは、もう一つの映像をスクリーンに写し出す。



変わらず白い髪に赤い瞳。
黒を基調にした素体と六角形を幾重に繋ぎ構成される彼女の装備も変わらない。

違うのは…向かい立つ相手。
漆黒の髪と黒い双眼。
射抜くかの様な視線。


「二週間前の映像だ。
…相手は朔弥の妹。狂華。
ランクはB。」



朔弥と同じ人物をマスターに持つ、
パーティオタイプカスタム…狂華。
実力はまだ成長途中ではあるが、朔弥同様、近接戦も銃器戦も難なくこなすオールラウンダーである。

「白薇は公式戦には出ていないけど…Aランク級の実力は発揮出来る子だよ」

ユウキが付け足す。
そう、普通なら常勝出来る相手。

しかし。


心拍数が表示される。

松本が微か、息を飲む。
…既に、僅かな乱れが生じているのだ。

映像が再生する…






























































「………松本」

一様に画面に見入っていた者達は何も語らない。
だからこそ夏希は口を開いた。

夏希は立ち上がり後ろのツバサを指差す。


「丁度良いタクシーも来ている事だし、対応は早い方が良いだろう。」
「俺はタクシー扱いか。」

ツバサは言うが夏希どころかみんな聞いていない。
哀れだった。


「…ルビーさん、協力お願い出来ますか?」

松本の肩の上、映像を見ていた黒髪の神姫。
白魔型プロトタイプ・ケルビン。

「私か。」
「はい。ルビーさんなら可能です。」

白薇が『ライバル意識』と『安心感』二つを得られる存在。
姉と言っても言い過ぎで無い、存在。
落ち着きを持たせる事も可能な筈。

「…わかった。」

名の如く赤い瞳を伏せ、了承の意。



「だから俺はタクシーじゃねぇっつの。」

ツバサは既に空気だった。


スクリーンには一時停止した映像。
乱れに乱れた心拍数、そして。
立ち去る狂華の後ろ姿と、自らの体を抱き抱える―――小さく、か弱過ぎる神姫。

Notte di luna 起動数時間前の話だった。






































「この建物は、カタカナのコをイメージしてくれれば良いかなー。
一応ノッテが起動したあの部屋は、私用の部屋のが多いとこなのね。
仮眠室とかがあるんだー。
コの下のラインの部分かな」

カツカツとヒールを鳴らし廊下を歩く、李狐。
その後ろには周りを見渡しながら歩くノッテ。

アキラに言われた通りに、建物の説明中だった。
言葉で聞くより見て回る方が覚える。それが李狐の言葉だった。
ノッテにしてみても、何もわからないこの状態。
逆らう理由は毛頭無い。


「で、コの縦ラインに当たる所が主には正門…てか、入口かな?
上ラインが、バトル用の筐体が置いてあったり、今までの生産サンプルが置いてあったり…
後は工場の方に向かう渡り廊下があるかな」
「工場は建物が別なの?」
「うん!でも私達は工場関係無いからねー…
あ、コの真ん中は綺麗な中庭になってるんだよ!」

花畑が綺麗なの!と人好きのする笑顔で語る。

「その庭が此処の名物で…だからここは、≪Garden≫って呼ばれてるの。」

≪Garden≫
ノッテの型番号。
白魔型ver.Princess lady blade/Garden。
その≪Garden≫はそこから着ている。


ある部屋の前でピタリと立ち止まる、目の前の李狐。
疑問符を顔に浮かべ、ノッテも立ち止まる。

「この部屋は…?」
「んー…ノッテも会いたいでしょ?
お姉さんに。」


姉…
白薇。
正直に言うと、会いたい。
でも…怖い。

夢で見た姉は、数多の神姫の中に立ち尽くす。
…平常心を持って、会える気がしなかった。

李狐を止める為手を出すノッテだが。
次の李狐の言葉に、その手すら、止まる。


「白薇も…ノッテに会ったら、少しは元気出るかも」


と。

そして、扉を開ける李狐。

「白薇、居る―――ッ、」

呼び掛けながら部屋に進み入る、李狐の言葉が止まる。
そして、室内へ駆け出す。


どうゆうことなの?


何か心に言い知れない不安。
その理由はわからない。

ちらりと部屋を見た―――そこには。


バラバラに散らばった、白薇の私物だろうか。
衣類や本、紙。
全部が全部、余すところなくバラバラに引き千切られ。

クレイドルにしがみ付いて力無く笑う、白薔薇の姿だった。




月夜に白薔薇。
初の会合―――

夢で見た白薔薇の姿は、そこには無かった。





next...





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comment

Secre

既に更新されてRuー!?

次の話が既に更新なさっている……。
が、まずはこちらで行います。

七希が猫化している!
なんだろう。これはこれで……(ぉ
いや、こういうのは好きなので採用で(ぇ

そして掛け合いをしていない時の李狐さんは、普通に女の子している件について。
あれか。
やはり、周りが……(ぁ

最後は、続きが気になる展開……なんですけど、続きがもう出てるのでそちらで(ぇ

あとツバサ憐れ(ぁ

No title

東雲さまー。
どうしても書きたいところがあって、そこにたどり着くまでは…という一種の目標です。
というか、なんだかストーリーばっかり沸いてくるんだよ!文才無いのに!←テメェ

七希ちゃん、大分私の中では可愛いイメージだったのでこんな感じに…!
も、申し訳ないです(≧≦)

ツバサは憐れな人間です。ネタキャラです。
そのうち良い所が………………でて、くるのか………?

李狐は…普通の女の子です、よ?多分
ちょっとエロいだけd((
プロフィール

もに

Author:もに
--------------------------
中身:もに。
(。←あっても無くても良いか)

趣向:
武装神姫
ドール(オビツ、MSD)
トリックスター-0-(MMORPG)
Figma
その他固定フィギュア
その他ゲーム色々。
最近はiPhoneで拡散性ミリオンアーサーというゲームをやっています。
--------------------------
はじめに。
--------------------------
うちのこ紹介
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超勝手個人企画
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トリスタ自キャラ
トリスタ所属ギルド
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