スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

月下私相-9-あなたの前では、





※連載SS『月下思想』の第9話目になります。



とりあえず、一区切り。
第一部…とでも名付けますか。


続き、白魔型考案者の東雲様のお宅より数名お借りしております。

































見た事の有る、
気持ち悪いくらい大きい月。
まるで、太陽の如くに煌々と照らしている様に感じるのに、
その光はやはり太陽の光を月という鏡が反射しているだけに過ぎなくて。
弱々しい光の中、どこまでも、どこまでも。

見た事の有る、
広がるだけの荒野。
月の明かりが柔らかく落ちる、そこに確かに在る、避けれない、その、


たくさんの神姫が、地に伏す傍らで。
白髪の神姫。
彼女がその惨状を作り出しているのは明らかで。

白髪の神姫が、俯いて、何かを言う。きっと、自分に言い聞かせている。

言葉は酷く不鮮明。

哀しい紅い瞳を伏せて地だけを見ることしかできないまま、何かを。


地に伏せているのは、神姫、神姫神姫神姫…
ばらばらノ、バラバラノバラバラノばらばら…の、



コウスルシカ、ナカッタ。
白髪の彼女は言う。


肩で息をして体を震わせて、
その光景に、背筋が凍る。
耳を澄ます。澄ましたら聞こえるのは。


コンナコトハ、シタクナイ

鮮やかに伏せた紅から、
美しい涙を見た。





































"あれはね、私。"

何処か遠くから其れを見ていた僕に声を掛けるのは、彼処で肩を震わせている白髪の彼女と同じ姿。
僕は、彼女の名前を知っている。
けど、それは言葉にならない。
必死に出した言葉は、彼女の名前を呼べなかった。

『貴女?』

"そう、立ってるのも私。
倒れてるのも全部私。"

にっこりと微笑む笑顔は懐かしい様で、初めて見る彼女の笑顔で。
とても―――哀しい。

"倒れているのは、戦いを恐れた弱い私。
立っている私は、弱い私に勝たなきゃいけなかった私。"

指を指して、自分だと云う者達を、笑みを絶やさず双眼に捉える。

"でも、どっちも私。"

『どっちも…貴女』

"火が、爆発が、煙が。
戦いでは避けられないものが、
怖くなって戦えなくなった弱い私はずっと、
戦わなきゃいけない私に壊されてきた。"

自分が自分に壊されてきたと、とても優しい表情で。

"だって、私は武装神姫だもの。"

『武装…神姫…』

言葉に表せない程に…
柔らかすぎて、優しすぎて。
全てを受け入れきって、それでも尚。
暖かい笑顔。

"…神姫は戦うものだなんて誰が決めたんだろうね。"

その笑顔のまま、
彼女は続ける。

『戦いたくなかったの?』

"戦うのは嫌いじゃないわ。"

目線は自分達から逸らさずに。
表情だって崩れもしない。
僕が眼を逸らしたい様なそんな光景を―――どうして、笑顔で視ていられるの。

"でもたまに思うの…――
負けた神姫はどうなっちゃうんだろうって"

『負けた…神姫?』

"神姫ショップにね、ユウキが連れて行ってくれた事があるの"

表情一つ、彼女は変えない。
優しすぎて優しすぎて。

"そこで、戦いを恐れて戦えなかったり…負けてしまって、
怒られてたり、話掛けてもらえなくなっちゃう神姫(こ)って…多くはないけど、居なくは無いのよ。"

『……』

"私は、知り合いとくらいしか戦った事無いけど"

その表情のまま。

"もし私がその神姫になったら…多分、死んでしまう"

『………』

どうして、

"呼吸が出来なくなってしまう"

『…………でも…』

どうして、笑顔のままなの。

"えぇ、そんな事ユウキはしないって解ってるわ"

『だったら…』

"でも戦うのが神姫"

『…戦うのが…神姫…』

"じゃあ戦えなくなった私は何になってしまうの?"

『………それは…』

"もし無理矢理戦っても、負けてばかりいる私は何になってしまうの?"

『………っ』

"それを思うと戦うしかなかった…
無理をしてでも、勝つしか無かった…"

『…………怖くなかったの…?』

"怖かった、怖かったわよ。今まで平気だった物がすごく怖くて"

『…っ…、』

"逃げたかった、泣きたかった、
助けてって、何度心が泣いたかわからない。"

どうして、そんな笑顔でいられるの?

『……っ』

"その弱い私を…戦わなきゃいけない私が、全て殺して来たのよ…"

『…うん…っ』

"でも弱い私は消えない…沢山出てくるの。"

気持ちが、心が、
流れ込んでくる感覚。

『………』

"でも戦うしか、勝つしか、
それしかなかった。"

辛かったんだよね?
苦しかったんだよね?
僕の目から溢れ落ちた、何か。

"だって、私…武装神姫だもの…"

…そうか、だから、あの言葉の意味は。

コウスルシカ、ナカッタ


怖かったんだね…
戦いたく無かったんだね…

あの夢の僕の気持ちは…

貴女の気持ちだったんだよね…?

コンナコトハ、シタクナイ

"ごめんなさいね、貴女を…ノッテを、
泣かせるつもりは無かったの"

初めて、そこまで来て初めて、
眉を潜ませる。

『……ッッ』

"だけど…貴女には、隠したく無かった"

優しく…抱き締める腕が暖かくて。
止まらない感情が溢れて。

"私の…大事な、妹…"


…僕の、大事な…姉…

『……白薇…ッ』




























"あなたの前では、私、ずっと笑顔を見せていたかった。"


































途端、白い世界に包まれた。




























next...

















-------------------------------------






Notte di luna
リミッター解除詳細調査

【Double limit】
ノッテには2段階のリミッター解除が確認されている。
・first hazard
姉妹姫・白薇を守る為に発動。
強制的な戦闘意欲の向上、及び敏捷性、速度の飛躍的上昇。
白薇のフォロー機能である為、
姉に足りない部分の上昇が行われる。
・general limit
本来の白魔のリミッター解除。
強制的な戦闘意欲の向上、及び脚力、腕力の飛躍的上昇。
こちらに関しては自分に足りない面の上昇が行われる。
また、双方同時発動は可能であるが、
言葉を発する事が困難になるほどのとてつもない頭痛、
且つ本姫自身が戦闘を好まない為、
尋常ではないストレスがかかる事が確認されている。
尚、解除の種類は共鳴音で聞き分ける事が可能。
(高音の鈴の音がfirst hazard、低音の鈴の音がgeneral limit)
正確には鈴の音ではなく、比較的鈴虫の鳴き声に近い。
性能的に、現実にはリミッターは1つしか存在しないのだが、
本姫の場合、自らで「戦うのは嫌だ」という
戦闘に関する嫌悪感から、
自発的にコアユニットがリミッターを掛けているものと考えられる。
なので、通常時自ら好んで戦うことは殆ど無い。
攻撃をしかけられれば防御。回避くらいは可能だが、
自分から攻撃を仕掛けるにはリミッター解除が不可欠となる。
…と思われていたが、後日の調査結果により、
精神面の成長が行われれば、
バーチャルフィールドでの模擬バトル程度なら、
リミッター解除無しでも活動が可能であることが判明。
しかし弱い。
KSの性能を差し引いても弱い。
その分リミッター解除時の性能が異常なほど飛躍的に上昇する。(様に見える。)


スポンサーサイト

comment

Secre

遅ればせながら

第一部お疲れさまでした_(_ _)_
時間にしては一日に満たないものでしたが、姉妹が出会うまでが長かったように感じます。
ようやく通じ合った二人がどうなっていくか……。
第二部をお待ちしております_(_ _)_

そして、詳細設定ありがとうございました。
名簿に載せがいもありますので、こういうのは大歓迎でさぁ!

No title

>東雲さまー。
有難うございます!!!
思えばそうだ…1日経ってないや…
こんな短いうちに色々あっていいのだろうか。

むしろなんか勝手なダブルリミット付けちまって申し訳ないです;
こんなんありなのかなーと思ったのですが…勝手にノッテが動いて行ってました。←人事かい。
プロフィール

もに

Author:もに
--------------------------
中身:もに。
(。←あっても無くても良いか)

趣向:
武装神姫
ドール(オビツ、MSD)
トリックスター-0-(MMORPG)
Figma
その他固定フィギュア
その他ゲーム色々。
最近はiPhoneで拡散性ミリオンアーサーというゲームをやっています。
--------------------------
はじめに。
--------------------------
うちのこ紹介
--------------------------
超勝手個人企画
--------------------------
トリスタ自キャラ
トリスタ所属ギルド
--------------------------

呟いた
リンク
カテゴリー
トリスタカウンター
最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
ブログ内検索
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。